海老名市の警備会社「優成サービス」が開発した「トイレカー」が、東日本大震災直後から被災地で活躍し、注目を集めています。
装備しているトイレがバリアフリーのため、県内外のイベントへの「出動」要請が相次ぎ、九月一日には、千葉県市川市での九都県市合同防災訓練の会場に展示される。十月には、岐阜県で開かれる全国障害者スポーツ大会でも参加者らをサポートする。
トラックの荷台にトイレを積んでいるトイレカーはもともと、二〇〇七年に道路の工事現場で働く社員用に開発された。その後、車いすの障害者向けに改造された。八木正志社長(63)は「車いすの方がイベントに参加するときは、用足しが難しいため、飲食を我慢している。気軽に参加できるようにしたかった」と話す。
同社が所有する四台のうち、二台は震災直前に同社がつくったNPO法人「やさしくなろうよ」が、岩手や宮城の被災地に設置。今年五月までに延べ一万六千人が利用した。今月十九~三十日には、岩手県の宮古市から陸前高田市までの百五十キロを車いすで旅行した団体に随行した。
県内でも地元・海老名市とトイレカー使用で協定を結び、イベントなどに出動。横浜市などからも引き合いがあり、川崎市からは今年三月、「かわさき基準」の福祉製品として認証を受けている。
また、経済産業省や海老名市、関東商工会議所連合会などから相次いで表彰を受け、七月には改良のための開発費が、中小企業庁の助成対象になった。
トイレカーの製作に、一台当たり約千五百万円を費やした八木社長は「採算面では厳しい部分が多いが、人間は生きるために笑顔が必要。弱い立場の人にも笑顔になってほしい」と意気込んでいる。
評判が広がり、全国から引っ張りだこのトイレカー。災害時だけでなくイベントなど、これから活躍の場が広がっていきそうですね。
【情報源】トイレカー 広がる笑顔 被災地で活躍、イベントにも引っ張りだこ(東京新聞 TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120831/CK2012083102000117.html
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